SPACE NEWS

20/May/2008

第1回スペースガード研究会&天体力学N体力学研究会が開催される。

 第1回スペースガード研究会&天体力学N体力学研究会(スペースガードの現状と今後の展望)が3月22日(土)〜23日(日)に明星大学日野校で開催されました。日本スペースガード協会は小天体(小惑星や彗星)の衝突による災害から地球環境を護ることを目標として、地球に衝突する可能性のある小天体の発見と監視、研究とその啓蒙普及を目的に設立されました。また国際スペースガード財団(International Spaceguard Foundation、SGF)をはじめ、諸外国の団体と連携した活動を行っています。

研究会ではペルーのカランカス(Carancas)隕石について、ペルーからイシツカ ホセさんがインターネット回線通じて、直接会場にいる参加者らに解説を行いました。隕石落下直後は「爆弾の爆発?」や「飛行機や人工衛星の落下か?」と報道がありましたが、落下の速報を知ったホセさんら研究チームが現地入りした時にはすでに隕石ハンターのマイケル ファーマー氏が現れゴールドラッシュ状態になっていったなどをその時の様子を語りました。また、今後の活動プランとして、現在はテントを張り保存しているクレーターを展示する天文館を設立したいと考えているそうです。

また、日本の小惑星探査機「はやぶさ」が調査した小惑星「イトカワ」についても、イトカワの起源、表面から判る成り立ち、周囲の衛星の有無などの発表の他にJAXAの矢野 創さんから世界の小惑星探査計画についての発表がありました。イタリアのベガロケットを使い、日本の探査機を小惑星へ送る「はやぶさMk2(マルコポーロ)計画」でサンプルを地球に持ち帰るサンプルリターンは小惑星を詳しく調べることになりスペースガードから見ても重要なことであると説明しながら、人間が行く小惑星探査をアメリカが検討しているニュースについても語りました。

国立天文台の相馬充さんからは、7世紀に書かれた日食月食などの記録と新旧の天文計算法から生じるズレについての発表がありました。7世紀の記録は長い年月の間に書き間違いなどが入ったかもしれないので、単純に記録と天文計算(天文ソフトを含む)に合わないからといって記録全体がまちがいと考えることは正しくないとの意見です。
今まで何千年前も前でも日食や月食の場所を予想できると誤解していました。歴史小説を書く時は日食や月食の場面を登場させる前に緯度経度を確認して最新の天文ソフトを買うなどなど注意する必要がありそうです。

文責:長谷川敏紀

関連サイト
NPO法人 日本スペースガード協会
お問い合わせ info@spaceguard.or.jp

参考図書
「隕石コレクター」リチャード・ノートン著 江口あとか訳(築地書館)